朝が来る度 15 (成一) 悲し気なメロディだ。 ピアノの伴奏が付いていても、世界でひとりぼっちみたいに聞こえる。 『なんていう曲?』 海辺でひとり、たたずんで練習しているほっそりとした青年が、古びたラジオカセットレコーダーのボリュームを上げる。ピアノの音が大き... 2022.03.06 朝が来る度